日本には現在様々な格闘技団体が存在しています。
RIZIN、DEEP、修斗、パンクラス。
それぞれの違いがあり、特徴があります。
主な違いは以下です。
- ラウンド数
- ルール
ルールが変われば、攻撃スタイルも変わってきます。
そのため、試合展開もそれぞれの団体で特色や違いがあり。
それぞれの団体でどこが違うのか気になりますよね。
そこで今回の記事ではRIZINとDEEP、修斗、パンクラスなどに分けて違いや特徴について解説したいと思います。
DEEPとRIZINの違い
RIZINとDEEPの主な違いは2つ
- 試合のラウンド数
- ルール
それぞれの違いについて解説をします。
試合のラウンド数の違い
試合のラウンド数はRIZINは10分と5分2ラウンドまたは5分3ラウンド。
(2025年時点でRIZINはほぼ5分3ラウンド制になりました。)
DEEPは5分2ラウンドまたは3ラウンドで時間が短いです。
日本では1ラウンド10分の試合時間を取っています。
しかし、10分の試合時間は日本独自です。
UFCやBellator(ベラトール)などの海外の団体は試合時間5分で組んでいます。
日本はPRIDE時代から10分の試合時間を組んで差別化をはかっています。
しかし、DEEPは世界で活躍する選手を出すために世界の試合時間基準をとっています。
ルールの違い
次にルールの違いは主に3つ。
・肘うちありとなし
・グラウンド状態の頭部への膝蹴りや踏みつけありなし
・リング or ケージ
RIZINとDEEPのルールの違いは認められる攻撃です。
RIZINでは肘打ちを許可していますが、DEEPでは禁止しています。
また、グラウンド状態での頭部への膝蹴りや踏み付けはRIZINは許可をしていますが、DEEPでは禁止しています。
引用:DEEPルール公式サイト
引用:YouTube
頭部への攻撃禁止する理由は選手へのダメージを考えてのことです。
実際にRIZINの前のPRIDEで桜庭選手がグラウンド状態での膝を受けて相当なダメージを負っていました。
実際に選手のその後の後遺症などの問題もあります。
プロモーターの考え方の違いなのでどっちがいい悪いは難しいところです。
あらゆる攻撃を認めれば、盛り上がる場面も多くなることも事実。
RIZINとDEEPでは選手たちが戦う設備も違いがあります。
RIZINはリング、DEEPはケージを採用しています。
※ケージとは金網のこと
リングは試合が中断することがあります。
一方、ケージは試合が中断することはほとんどありません。
リングは壁に押し付けることなどができないため、打撃の攻防が多くなります。
ケージは押し付けてグラウンド状態に持っていくテクニックがあります。
そのため、グラウンド状態が続き、試合が動かない展開も多いです。
どちらもメリットデメリットはあります。
日本の格闘技はリングの方が馴染みがあるかもしれませんね。
修斗とRIZINの違い
・肘打ちのあり、なし
・グラウンド状態の頭部への攻撃
修斗ではお互いの合意があれば肘打ちも可能。
しかし、垂直に下ろす縦肘打ちは禁止しています。
また、グラウンド状態での膝蹴りなど足での攻撃は禁止されています。
グラウンド状態での攻撃の禁止理由は先述したとおり、選手へのダメージを考慮してのことです。
修斗では総合格闘技には珍しく、打撃で倒すと10カウントを取る方式でした。
しかし、こちらのルールは2009年をもって廃止されています。
キックボクシングが少し混ざったような感じでした。
試合が中断してしまうのと総合格闘技の勝ちパターンで打撃で倒して追撃するのができないのは見ている方も面白みに欠けます。
修斗とRIZINの違いは肘打ちの角度とグラウンド状態での攻撃です。
パンクラスとRIZINの違い
パンクラスは1993年に船木誠勝や鈴木みのるを中心とした選手で旗揚げされました。
元はプロフェッショナルリングス藤原組の選手でしたが経営悪化などをきっかけに独立をしました。
RIZINとパンクラスは違いは3つ
・縦肘うちあり or なし
・グラウンド状態の頭部への膝蹴りのありや踏みつけ
・リング or ケージ
RIZINとパンクラスの違いは縦肘打ちがあるかないかです。
縦肘打ちとは肘を垂直におろす攻撃の方法。
縦におろすので破壊力も相当あります。
この縦肘打ちをRIZINは認めていますがパンクラスでは禁止。
ダメージ等考慮したルールですね。
海外の団体UFCでも縦肘うちは禁止しています。
選手へのダメージを考慮すると縦肘打ちは禁止してもいいかもしれませんね。
RIZINとパンクラスの違いはグランド状態の頭部への膝蹴りや踏みつけの禁止のある無しです。
RIZINは頭部への膝蹴りを踏みつけを認めています。
一方パンクラスでは頭部への膝蹴りや踏みつけは禁止。
選手へのダメージを配慮したルールになっています。
RIZINとパンクラスでも戦う設備に違いがあります。
RIZINではリング、パンクラスではデカゴンと呼ばれる十角形のケージを採用しています。
※海外のUFCは八角形のケージ
十角形だとより円形に近いので角に引っかかって試合が止まることが少ないです。
そのため観客はリズムよく試合を見ることができます。
RIZINとパンクラスは攻撃と試合の設備が主な違いですね。
RIZINとは?
引用:RIZIN公式サイトRIZINは2015年に開始した格闘技団体。
かつての格闘技団体PRIDEで指揮をとっていた榊原さんが新たに立ち上げた団体です。
榊原さんはプライドの問題などによりおよそ7年間経営に携わることが許されませんでした。
その契約が解かれた2015年に新たに RIZINを立ち上げたのです。
まさに今は RIZINが日本の1番の総合格闘技イベントとなりました。
RIZIN設立の経緯
RIZINとは現在の日本の総合格闘技の一番のイベントです。
旧PRIDE時代に実行委員長だった榊原さんが運営をしています。
そのため、ルールや形式はPRIDEに近いものがあります。
あの頃の熱気を取り戻そうとしているのがわかりますね。
また、UFCとの差別化をするため、 RIZIN独自の道を模索。
最近ではケージもありますが基本リングにこだわるスタイルです。
ルール
・1R10分 2R5分 3R5分
・4点ポジションの膝蹴りあり
・サッカーボールキックあり
・肘あり
RIZINは現在の格闘技団体で一番なんでもありに近いです。
UFCなどは海外団体はサッカーボールキックなどは禁止されています。
そのため、海外の選手などはほぼなんでもありのRIZINルールがエキサイティングでたのしみだとの声も多いです。
RIZINでは許可されていますのでいかにルールをなんでもありに近づけているかがわかります。
特徴
特徴としてはサッカーボールキックあり、4点ポジションでの膝蹴りあり、UFCよりも何でもありに近いルールです。
そのため、アグレッシブなファイトが見れることも多くより喧嘩ファイトに近い形になるでしょう。
しかし、だからといって RIZINがUFCより荒々しく野蛮であることありません。
最低限のルールや決まりを持った上での戦い。
実際にそこまで肘打ちやサッカーボールキックが乱発されることはないですね。
DEEPとは?
引用:DEEP公式サイト格闘技団体のDEEPは2001年に発足。
現在まで続く息の長い格闘技団体の1つです。
あの朝倉兄弟もアウトサイダーの後はDEEPに出場するなど、これからはばたくホープの登竜門的にな感じになっています。
DEEP設立の経緯
DEEPは最初は同じ格闘技団体のパンクラスなどの協力で選手を戦わせていました。
最初の頃は話題性を重視する傾向で、レフリーの和田良覚さんを試合にだすなどしていました。
その後、PRIDEが軽量級のシリーズ武士道を開始。
その武士道に出る前段階的な役割を担っていました。
その後、PRIDEもなくなり。独自の道を歩むかたちに。
最初はパンクラスの選手などが派遣されていましたが、徐々に修斗にでなくなって人たちがDEEP出る流れができていました。
現在はDEEPからRIZINにでる選手も多く、まさに格闘技マニアが受ける団体へと成長しています。
ルール
ラウンド数は5分3R
目つぶしや金的など基本的な禁止攻撃は変わらない。
RIZINと違うのは肘の攻撃は禁止。
両足、両膝、両手のどれか3点がついた状態をグランドポジションとみなす。
その時に膝の攻撃は禁止です。
その他の足による攻撃はできます。
RIZINよりもよりUFCに近くなったルールですね。
特徴
DEEPはRIZINよりも禁止の攻撃があるため、どちらかと一とUFCに近いです。
そのため、DEEPは金網の試合が多い。
また、知名度はなくても、実力がある選手も多いのが特徴です。
現在、コロナの影響で海外の選手が入国できないため、DEEPの団体で戦う選手はRIZINに出るチャンスが広がっています。
修斗とは?
引用:修斗公式サイト修斗は1984年に元タイガーマスクの佐山聡のもと作られた格闘技団体です。
格闘技団体の中でも歴史は古く、数々の名選手は修斗を経験して、有名になっていきました。
修斗設立の経緯
修斗は1984年に佐山聡により、設立。
とにかく、見ていてきれいな格闘技を目指しており、強さの探求を第一に置いた格闘技団体です。
また、不正試合を絶対行なわないなど団体としても誠実であることをモットーに掲げています。
一時期経営の不透明さから混乱した時期もありましたが、現在はしっかりと運営がされています。
ルール
5分3ラウンド制
ルールはグラウンド状態の膝蹴りなどの攻撃は禁止。
以前は打撃でダウンを取ると10カウント制をとっていたが現在は廃止されています。
肘攻撃はあり。
踏みつけは禁止されています。
DEEPよりは少し禁止事項もすくないかたちですね。
特徴
修斗は格闘技団体でも一番歴史の長い団体。
そのため、PRIDEやRIZINで活躍した選手も必ず、修斗で実績を残しています。
まさに有名なる登竜門的なところですね。
現在、ベラトールで活躍中の堀口恭司選手をはじめかつてPRIDEで活躍した五味隆典選手、山本KID徳郁選手も修斗で活躍していました。
パンクラスとは?
引用:パンクラス公式サイトパンクラスは1992年、プロレスラーの船木誠勝や鈴木みのるを中心に立ち上げた格闘技団体。
実力派を掲げる団体でレベルの高い攻防がみどころの団体です。
パンクラス設立の経緯
パンクラスは船木誠勝らが立ち上げました。
その背景にはもともと所属していたプロフェッショナルレスリング藤原組との経営悪化による、対立があり自ら立ち上げる運びとなりました。
実力主義を掲げて、開始。
立ち上げた船木誠勝自身も選手として、第一線で活躍しています。
一時期は船木率いるパンクラス東京と鈴木率いるパンクラス横浜などに分かれたが、現在は統合されています。
ルール
5分3ラウンド
オープンフィンガーグローブ着用
肘打ちはアリ
グラウンド状態での踏み付けやサッカーボールキックは禁止
DEEPとのルールに近いものがありますね。
また、パンクラスはケージでの試合が多いです。
特徴
修斗やDEEPに並ぶ主要な格闘技団体の1つ。
完全実力主義は今も変わらずで、隠れた実力者が多いですね。
若手よりも玄人のベテランなどが多いイメージですね。
それぞれの格闘技団体の特色がある
日本の格闘技団体はいくつか存在しています。
それぞれの特色や歴史がありながら今の図式が出来上がっています。
RIZINやPRIDEなど1つの主要な団体が注目がされがち。
しかし、裏ではこのように昔から長く、基盤を築いて行っている格闘技団体があります。
このような団体があるから、日本の格闘技界は支えれているのです。
現在はコロナの影響で海外の選手が来れない分このような格闘技団体に注目が集まりそうですね。
